デザイン会社の現役面接担当者が語る~優良な制作会社を選ぶ時に必ず見るべき3つの視点|クリエイターズブログ|採用情報 - 株式会社カナウ

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デザイン会社の現役面接担当者が語る~優良な制作会社を選ぶ時に必ず見るべき3つの視点

デザイン会社の現役面接担当者が語る~優良な制作会社を選ぶ時に必ず見るべき3つの視点

職務がら新卒・中途を問わず1年を通して採用面接をすることが非常に多くなっています。応募者の皆さんはできれば自分の力をより発揮できるよい制作会社で働きたいという思いを持って面接に来られるのですが、過去から現在にわたり、勤めている会社が「倒産で退社を余儀なくされた」や、そのような経歴が続いている方がなんと多いことか。その際、私はある程度のねぎらいの声も掛けながらこうストレートに言います。「そんな会社を選んだのも貴方の責任なのですよ。自分の人生を預ける会社を見る目がなかったという考え方はできませんか?」多くの方は、そこでハッと気づかれます。
実際経験者数の多すぎる方や、3年以内で退職している経歴がある方は、面接官は採用選考から外す傾向もあります。
長く働き、自分の力をより発揮できる会社が見つかるように、今回は主に「倒産」「事業の傾き」という視点に絞り、制作会社選びの話をしたいと思います。

目次

自己資本比率で判断する

投資の方向性で判断する

投資実績の有無で判断する

自己資本比率で判断する

皆さんは制作会社の平均規模を知っていますか?経済産業省の統計で日本の制作会社の平均規模は、「従業員:5名」「売上:5,000万円」「事業所数:8,000」とされています。もっともその他にはフリーデザイナーがいますので、その規模は数万になると思われます(クラウド型サイトに登録している外国人のデザイナーも含めればその数は無限になるでしょう)。ここで最低限理解しておくことは、皆さんが入社した会社以外に競合とされる会社が少なくとも7,999あるということです。

皆さんが入社した会社はその7,999に勝てるのか?を論理的に判断して入社することが大切だと思います。くれぐれも「社長さんとウマが合った」「知り合いの会社にそのまま入った」というノリで入社するのは危険です(もちろんダメというわけではありませんが)。

入社のポイントは何と言っても「条件」「事業内容」を踏まえた「会社(そこで働いている社員)との相性」だと思って間違いありません。
が、それ以外にも大事なポイントがあり、なかなか知ることができない事があります。

皆さんは「自己資本比率」という言葉を聞いたことがありますか? 簡単に言って「経営の安定指数(%)」と思ってもらって良いと思います。要は、すぐに現金に換えられる資産をどの程度持っているか? 現金と借金の割合は?というものです。

世間の大企業も含め、倒産しにくい優良企業で約40%とされており、制作会社選びでもこれがひとつのキーワードになります。
ぜひ面接で「自己資本比率はどれくらいありますか?」と聞いてみてください。
いや、その会社をまず見てからのほうが良いかもしれませんね(笑)。
一概には言えないのですが、日本の平均規模である従業員数約5名、売上年5,000万円くらいの事業規模であれば、年度決算を終え、税引き後の営業利益を内部留保に回すことは正直困難なものです。また、そもそも自己資本比率という言葉を知らずに流れで会社をされている方も不思議と多くおられます。これが制作業界の怖い所です。

言い換えれば「デザイナーのAさんが、自分の手の届く範囲で行っているデザイン制作事業」であり、経営という視点でモノを考えたり、運営していないことが多いからです。
はっきり言えば、デザイナーと経営者は全く違う職業です。 「小規模のデザイナー集団でやりたい」のであれば、事業の傾きによる退社を想定しながら働く覚悟が必要です。ここで皆さんがどんな制作会社を選ぶかの基準の分岐点があります。

では事業規模が大きければ良いのでしょうか?

昨今メディアに毎日取り上げられる東芝は世界的知名度を誇る大メーカーです。なぜこの東芝が倒産寸前までになるのでしょうか。 東芝の自己資本比率は約4.2%(当記事掲載時の数値)です。これは簡単に言うと「100円の買い物をする際に自分の財布には4.2円しかないので残り95.8円を借金して買う」というイメージです。とても怖く感じませんか?

このように会社規模や、もともと私たちが持っているイメージだけを見て、判断するのも危険だということがわかります。

カナウの一例ですが、自己資本比率は約86.6%。従業員数は約35名 売上規模は約4億円(全て当記事掲載時の数値)です。私たちは常に、経営数値と規模を考えながら運営することを重要視しています。

みなさんもまずは働きたいと思う会社の規模を見て、リスクも含め自分が、どんな会社なら思いっきりやれるか?をひとつの判断基準にしてください。

投資の方向性で判断する

さて、皆さんが選ぼうとしている会社の面接でなかなか良い自己資本比率をしていることがわかったとしましょう。
次はどのような事を知れれば良いかの話です。

「事業を行って利益を出し、経営を安定させる。」これは何の為でしょうか。
経営学で有名な言葉に「ゴーイングコンサーン」という言葉があります。
企業が将来にわたって、無期限に事業を継続し、廃業や財務整理などをしないことを前提とする考え方。
簡単に言えば、企業の宿命は継続的に運営することだ。
という事なのですが、その為には変わりゆく世の中に対応できるように自社に変革をもたらす投資をしていかねばなりません。

企業が創出した利益を使う方向は大きく3つだと思います。

「①    社員に分配する」
「②    社内にないスキルを持った社員の採用に充てる」
「③    新規事業・サービス開発に充てる」

この様な選択肢の回答を想定しながら、採用面接の担当者に質問・議論してはいかがでしょうか。

「社員に分配する」という会社は賞与額が多かったり、賞与の回数が多い会社もありますね。
「社内にないスキルを持った社員の採用に充てる」という観点では、どうしても欲しい人材であれば
その会社の社長や管理職以上に出す会社もあるでしょう。

私は個人的にこれらと並行して「新規事業・サービス開発に充てる」が重要でないかと思います。
残念ながら、今までと同じやり方で数年先が見える世の中ではありません。同じようにしていると競合である7,999に巻き込まれ、右肩下がりになることも想定内です。

数年先を見越した新規事業・サービス開発でしか企業は生き残れないことの打ち手が、新聞書誌などメディアでよく見る大企業の投資ニュースだと思って頂いて構わないでしょう。

投資実績の有無で判断する

カナウの一例を紹介しますと、もともと飽和産業と言われるデザイン制作業界において、有益な新事業・サービスが何かないかと日々考えながら2010年頃に当時日本で恐らく初めての「プレゼンテーション制作をテーマとした事業」をスタートさせました。当然ニーズがある所で事業を作っているのですが、それでも数年は赤字で進めねばなりません。

が、その技術力に代表される独自性と、継続させることができたカナウの企業体力で、今はカナウ売上全体の約1/3を占める事業になり、また取引先の約80%は売上規模1,000億円以上の日本を代表するナショナルCLと直接取引を継続している状況になりました。 加えて、グラフィックデザイナーやウェブデザイナーのスキルを生かし、プレゼンテーション領域のデザイナーになる選択肢も生まれました。 デザイナーの新しい領域を拡張できたことは本当に喜ばしい結果と感じています。

これからもプレゼンテイメントは現存のグラフィックデザイン、ウェブデザイン、ウェブマーケティング事業と並んで、カナウの幹を背負って伸長が期待されています。また、これに満足せず世間のニーズを基にした新規事業を作れないかという事も毎日考えています。

紹介したのはほんの一例ですが、面接ではただ話を一方的に聞くだけではなく、例えば事業の方向性はどう考えるか?などの話もできたら、中身の厚い良い面接になり素晴らしいことだと思います。

さぁ、今回の話で皆さんが面接に挑む際に、何か新しい選択肢が見えることができたら幸いです。